野球を始めようとした時、または野球を始めようとしている子供に教えるときなどに、何から教えたらよいのか、など基本的な練習方法や考え方を解説します。
野球で行う事は大きく分けると「打つ」「捕る」「投げる」「走る」の4つに集約されます。
今回はその中の「捕る」にフォーカスして解説を行います。

野球練習その1・まずはボールを捕る

まずは守備の練習から解説を行います。
それぞれできるレベルが異なりますので、まずはキャッチボールをやったことが無い人であれば、まずは2~3メートルの距離からのキャッチボールを行ってください。
ボールの投げ方も下の方からトスするように投げ入れてグラブで捕球していき、徐々にグラブにボールを入れるという行動を意識してください。
※ここで意識したい行為は「ボールをグラブに入れる」ことです。
そして徐々にキャッチボールの距離を広げていき、グラブの角度を上に向けていきましょう。
最初はグラブを下に向けて受け取るように使っていくかもしれませんが、試合などでは次の行動に移るためにはボールの捕球時の姿勢が大切になります。
理想的な位置はボール→グラブ→目線の順に一直線となっていることで次の動作にロスが無く投げることができます。
※ここで意識したいことは、「補給後に次の動作がしやすいように受け取る」ことです。
キャッチボールでは、フライなどの目線より並行、もしくは上からのボールを捕球することが多いです。
実際の試合に向けてワンバウンドや転がってくるボール(ゴロ)を捕球する練習も必要になってきます。
だからと言ってノックで練習を行うとスピードがかなりありますので、まずは2人組となって捕球側が地面に膝をついてもう片方がからボールを投げてもらい、それを捕球する練習(ハンドリング練習)を行うとよいでしょう。
また、一人で練習を行う場合は、壁に向かってボールを投げる、いわゆる「壁投げ」にて練習を行う事も可能です。
慣れてくると捕球自体は難しくはありませんが、肘や手首をしなやかに使えていない場合は球を弾いたりイレギュラーなバウンドに対処できなくなります。
練習中に捕れないボールがあった時は、手首やひじの使い方を見直してみましょう。
これができるようになれば、立った状態でさらに練習を積み重ねましょう。
野球練習その2・フライの練習

フライは簡単に捕れるというイメージがありますが、たまにプロの選手でもミスをすることがあります。
そのためしっかりと練習をして、その捕球までの一連の動作を確認しましょう。
フライキャッチの基本は胸の前ではなく顔の前で捕ることです。
両手で捕ろうとすると守備範囲が狭くなるので、慣れるまでは片手で捕ったほうがいいです。
また、ボールの落下地点の予測はできるだけ把握しておくことで、落ち着いた状態で捕球の体制を整えることができます。
その練習に最適なのが、テニスのラケットとボールを使ったフライの練習です。
利点としては圧倒的にノックで行うよりは打撃側が簡単です。
野球のバットで外野に思った場所にフライを送ることは意外に難しく、時間もかかります。
手投げでフライの練習をする方法もありますが、指導者の肩を痛めることになりますので実際はあまり行われません。
その点テニスのボールを使う事で捕球側もミスしたときの痛みも少なく、打つ方もコントロールしやすいため、フライの捕球経験を増やしたい初心者にはオススメの練習方法です。
注意点としては、テニスラケットで打つと飛距離がそこまで出ないので20メートル前後の距離から行うとよいでしょう。
そのため実際の練習より必要であるスペースがす無くて済むため、むしろ利点の方が多い練習方法です。
慣れてきたら、スライディングキャッチの練習もできます。
ただ、頭から飛び込むダイビングキャッチは危険が伴うので、初心者向きの練習では行わない方がよいでしょう。
野球練習その3・捕球のお見合いを防ぐ練習
今までは一人に向けた守備の練習でしたが、実際は9人がそれぞれのエリアを守ります。
実際の練習として2人の守備位置の間にボールが来た時にどちらが捕るか、どちらが譲るのかなどの練習も合わせて行っておくとよいでしょう。
捕球をする/譲るなどのルールはチームごとに大まかなルールを決めてもよいですし、その瞬間に声を出して、受け取る人を明確にすることも大事です。
その時に注意が必要になるのは、明確に意思が伝わるようにしましょう。
捕る方は「捕るよ!」、譲る方は「まかせた」など、聞き間違えの少ない言葉を選ぶとよいでしょう。
例えば「まかせろ」「まかせた」などにしてしまうと最後の一文字が違うだけなのでとっさの判断を間違えてしまう可能性があります。
同じように「オッケー」といった場合捕球するのか、譲るのか。人によってはどちらの意味あいになってしまう言葉を使うことにならいように注意が必要です。
まずは内野と外野などで練習を行い、チームの間での呼吸が整ってくれば
セカンド・ショート・センターなどの3者間のボールなどでの練習を行うとよいでしょう。